マスターブレンダー サンディ・ヒスロップが語る 日本酒との出会いが切り拓いた、探求の始まり​

甘く華やかでバランスの取れたシーバスリーガルらしい香味に、日本人のDNAに訴えかけてくる繊細な和のフレーバーを纏った「シーバスリーガル 匠リザーブ 12年」。複層的かつエレガントなその味わいに、重要な役割を果たしているのが、スコッチウイスキー業界の常識を覆す“日本酒カスク”だ。 スコットランドと日本を結ぶ絆と匠の技の共鳴が生んだこのウイスキーは、誕生から130年以上を数えるシーバスリーガルの歴史において、最も革新的で型破りなウイスキーといえる。 プロジェクトの萌芽は、今から10年近く前にあった。 

目次

  1. 名ブレンダーが日本酒に感じた、シーバスリーガルの進化の可能性 
  2. 海を超え共鳴した匠の技が生んだ、ウイスキー樽熟成の特別な日本酒 
  3. スコットランドと日本を代表する、銘酒のコラボが生んだ日本酒カスク 

名ブレンダーが日本酒に感じた、シーバスリーガルの進化の可能性 

 画期的なシーバスリーガルを生み出してきたサンディ・ヒスロップと日本酒との出会いが、前代未聞のプロジェクトへと繋がっていく。 

「チームのメンバーと日本に滞在していた際に、さまざまな日本酒を試すチャンスがありました。当時からもちろん日本酒のことは知っていましたがそれほど飲む機会はなく、その時に初めて銘柄や製法による味わいの多様性や口当たりの素晴らしさを知ったのです」 

そう話すのは、シーバス・ブラザーズ社のディレクター・オブ・ブレンディングであり、5代目マスターブレンダーのサンディ・ヒスロップ。 

同社が2世紀以上に渡り培ってきたアート・オブ・ブレンディング現代に継承するサンディは、全てのシーバスリーガル製品の品質に責任を負う“ブランドの守護者”とも言うべき存在だ。 

長年の経験やフレーバーへの深い理解、研ぎ澄まされた感性によって、完璧なバランスを生み出すブレンドの芸術 

これまでも日本原産のオークであるミズナラを使い、日本の職人が精緻な技術でつくりあげたミズナラ樽でフィニッシュさせた「シーバスリーガル ミズナラ 12」や同「シーバスリーガル 18年 ミズナラ カスク フィニッシ」といった、日本市場限定のシーバスリーガルを世に送り出してきた。 

日本だけの特別なコラボレーションを続ける理由を、サンディは「ウイスキーについての深い知識を持つ日本の飲み手の皆さんや日本のモノづくりに対して、深い敬意を抱いているから」と説明する。 

日本の伝統や文化、そしてクラフマンシップを深く理解し、常に挑戦する心を忘れない。そんなサンディだからこそ、“その日”に飲んだ日本酒から得た驚きと喜びは次なる製品へのインスピレーションとなり、彼の脳裏にストックされた。 

 「日本酒の味わいやテクスチャがとても気に入りましたし、ワインとはまた違った甘みやなめらかでクリーミーな口当たりなど、その日に飲んだいくつかの日本酒に見られた香味の要素は、きっとシーバスリーガルのブレンドにも調和するだろうと直感的に感じたのです」 

 とはいえ、サンディがそう振り返る当時はまだ、日本酒カスクというアイデアは浮かんでおらず、コラボレーションの糸口もなかった。しかしその数年後、サンディとシーバスリーガルは、桝田酒造店の5代目当主である桝田隆一郎氏と幸運な出会いを果たすことになる。 

海を超え共鳴した匠の技が生んだ、ウイスキー樽熟成の特別な日本酒 

スコットランドから日本へ送られた樽で熟成させた革新の日本酒。「リンク8」誕生の裏にあったシーバスリーガルの壮大な計画。 

 銘酒「満寿泉」を代表銘柄に持つ1893年創業の桝田酒造店は、“吟醸酒のパイオニア”とも称される富山を代表する蔵元の一つ。伝統的な造りのみならず多くのチャレンジを行うつくり手としても知られ、近年は国内のみならず海外でもその評価を高めている。 

2018年には桝田氏がスコットランドへと渡り、シーバスリーガルの魂ともいえるキーモルトを生み出すストラスアイラ蒸溜所を訪問。そのことをきっかけに、シーバスリーガルと満寿泉のコラボレーションプロジェクトがスタートし、2019年にはその成果となる「リンク8」が誕生した。 

数種類の酒米や酵母を使った日本酒を、シーバスリーガルが提供した数種類のオーク樽で10ヶ月間熟成させ、ブレンドによって完成させる−−。 

「『リンク8』はシーバスリーガルがDNAとして受け継いできた“アート・オブ・ブレンディング”を日本酒づくりに取り入れ、複雑で洗練された日本酒をつくるという独創的な発想から生まれたもの」 

サンディがそう説明する通り、シーバスリーガルが培ってきたスコッチのブレンデッドウイスキーの技と日本酒造りの技がまさに融合した「リンク8」は、発売されるやいなや大きな評判を呼び、日本酒の新たな可能性を拓くことに成功した。 

一方、サンディにとってもそんな「リンク8」の開発は、自らのインスピレーションを糧に新たな製品を生み出す絶好のチャンスとなった。 

「日本酒の熟成に使用するため、2018年にスコットランドから20の樽を日本へと送ったのですが、実はそれらの樽はすべて私が選んだものでした。樽選びで重視したのは、桝田さんがつくる日本酒の味わいや香りを最大限に引き立てる樽であることと、日本酒を熟成させた後に私たちが理想とする風味が得られること。その時にはすでに『リンク8』の熟成に使用した樽を日本酒カスクとして、シーバスリーガルで実験的に使用する計画を立てていたのです」 

シーバスブラザーズ社がスコットランド国内に所有する集中熟成庫には、ストラスアイラ蒸溜所やグレンリベット蒸溜所をはじめ、スペイサイドを中心とした複数のモルトウイスキー蒸溜所やグレーンウイスキー蒸溜所で造られた、数百万樽にも及ぶウイスキー原酒がストックされている。 

サンディが率いるブレンディングチームでは、膨大な数の原酒を常にチェックし、それぞれの樽の個性や熟成具合を見極めたうでブレンドを行い、最終的な製品へと仕上げていく。「リンク8」のために、同社が所有する樽からサンディが選んだのは、シーバスリーガルの原酒として、スペイサイドの蒸溜所のモルトウイスキーを12年から18年以上熟成させたアメリカンオーク樽。 

「その中からよりウイスキーの風味が残るファーストフィル樽(スコッチウイスキーを一度だけ詰めた樽)を特別に厳選し、私自身が樽に残る香りを一樽ごとにチェックして日本へと送り出しました」とサンディは話す。 

スコットランドと日本を代表する、銘酒のコラボが生んだ日本酒カスク 

本来は交わることのないスコッチウイスキー日本酒本酒カスクの誕生によって、前例のないコラボレーションが始動する。 

 かくしてスコットランドから海を渡り、日本の桝田酒造店へと到着したスコッチウイスキー樽には、良質な日本酒が詰められ約10ヶ月に及ぶ熟成が施された。 

富山の酒蔵での熟成期間中、樽に詰められた日本酒にはオークやモルトウイスキーに由来する複雑かつ特別な香味が付与され、同時に樽の内部には、日本酒に由来する特別な香味がじんわりと染み込み日本酒カスクへと変化を遂げていった。 

 いまや世界各国でつくられるウイスキーは、一般的にオーク樽での熟成を原則とする。対して日本酒には伝統的にオーク樽での熟成という概念はない。サンディのインスピレーションと桝田氏との幸運な出会いから生まれた日本酒カスクは、本来は交わることのなかったスコッチウイスキーと日本酒を結ぶ架け橋となるもの。当然ながら、スコッチウイスキーの長い歴史においても、その使用は前例のない挑戦だ。 

 「シーバスリーガルに日本酒カスクを使用するという挑戦は、とてもわくわくするものでした。とはいえ、私たちの樽に日本酒が詰められた時点では、プロジェクトが成功するかどうかはまったくわかりませんでした。このプロジェクトには多くの挑戦や計画、そして忍耐が必要だったのです」 

日本酒カスクの誕生によって、動き出したプロジェクト。しかしサンディがそう振り返る通り、前人未踏の挑戦であるシーバスリーガル 匠リザーブ 12年」の完成までには、まだ乗り越えるべく多くの困難があった。

シーバスリーガル 匠リザーブ 12年 関連コンテンツ

シーバスリーガル 匠リザーブ 12年 商品詳細

 

 

【日本限定】ブレンドの一部を日本酒カスクでフィニッシュしたいままでにない革新的シーバスリーガル、匠。

 

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